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小児急病のてびき

はじめに

 この「てびき」はこ家庭でみられるお子さまの体調不良について

  • まず、どういう処置を行ったらよいか?
  • 夜間や休日に救急外来を受診すべきか?

という疑問に少しでもお役に立てるように作成いたしました。
 新聞、テレビ等で報道されているように、宮城県内も小児科医の不足は深刻で、特に仙台市以外の多くの地域では十分な小児救急体制がとられているとは言えません。
 現在、小児医療の集約化、効率化が全国的に進められていますが、そのような体制が出来上がるまでには、まだかなりの時間がかかると思われます。
 仙南地区においても数少ない小児科常勤医が可能な限り十分な小児医療を提供できるよう努力を続けておりますが、特に夜間、休日の診療体制については医師不足のため十分にお応えできていないのが現状です。
 そこで、日常よく見られる小児の症状について、とりあえず何をすればよいのか、緊急に夜間・休日救急外来を受診する必要がありそうか、を判断する際の参考にしていただけるようにこの「てびき」を作成しました。
 ご両親や保護者の皆様のご参考になることを願っております。

1 発熱

1 発熱

○対処1

 発熱後まもなくは顔が青白く、手足が冷たく震えていることがあります。(俗に言う悪寒)そのような時は布団や毛布を使って暖めて構いません。しかし熱が上がりきったらあとは薄着にして冷やすのが基本です。頭や脇の下、ももの付け根を氷枕、氷嚢、お絞り等を使って冷やしてください。本人が必要以上に嫌がるときは薄着にするだけでも構いません。

○対処2

 発熱後は発汗や呼吸が速くなることで体内の水分が失われがちです。こまめな水分補給を心掛けてください。具体的な水分補給の方法は「8 水分摂取の方法(経口補水液の作り方)」をご参照下さい。

○対処3

 以前受診した際にもらった解熱剤をお持ちの方は、体温が38.5℃以上で、なおかつぐったりしている、不機嫌だ、というときはその解熱剤を使用して構いません。6時間以上あければ追加使用可です。ただし解熱剤は病気を治すものではなく一時的に体温を下げて体力の消耗を少なくするものに過ぎないことを忘れないで下さい。また解熱剤は体重等により使用量が違ってきます。本人以外の御兄弟のものを使用する時はご注意下さい。

○救急外来受診の目安

  1. 生後6ヶ月未満の発熱…目安は3ヶ月未満で38℃以上、3ヶ月から6ヶ月で39℃以上
  2. 視線がおかしい、おかしな動作をする、何となく眠りがちである。
  3. 顕著な脱水症状が見られる。…泣いても涙が出ない、目が落ちくぼんでいる、皮膚やロ唇が顕著に乾燥している、等。
  4. 5分以上続くけいれんを起こした、5分未満でもけいれんを繰り返したり、けいれんを起こした後意識が戻らない等。

新生児や乳児早期を除いて、熱が出たからといって、夜間に慌てて救急外来に行く必要は全くありません。

2 けいれん(ひきつけ)

2 けいれん(ひきつけ)

○対処1

 意識を戻そうとゆすったりしないで下さい。衣服をゆるめて寝かせて下さい。舌を噛まないようにと、ロの中に物を入れることは絶対にしないで下さい。

○対処2

 目の向き、体の硬さ、手足のぴくつきに左右差はないか、けいれんの持続時間を確認して下さい。

○対処3

 大抵のけいれん(ひきつけ)は5分以内に治まります。治まったら体温の測定を行って下さい。吐き気があれば体の右側を下にして横に向けて下さい。

○救急外来受診の目安

  1. 5分以上経ってもけいれんが止まらない。
  2. 一旦けいれんが治まったが、またけいれんを繰り返した。
  3. けいれん後15分以上経っても意識が戻らない。あるいは、なんとなくボーッとしておかしい。
  4. 激しい嘔吐を伴っている。
  5. けいれん後手足に麻痺が残っている。
  6. 6ヶ月未満の赤ちゃんのけいれんである。

上記以外であれば、対処に沿って状態をしっかり把握し、翌日かかりつけの小児科を受診して下さい。

3 咳・喘鳴(ゼーゼー)

3 咳・喘鳴(ゼーゼー)

○対処1

 はっきりした原因もなく急に咳き込みだしたときはロの中を確認して下さい。異物(ピーナッツ、おもちゃのかけら等)があるかもしれません。

○対処2

 上体を起こして寄りかかるなど楽な姿勢をとらせて下さい。

○対処3

 脱水になると痰が粘って切れにくく呼吸が苦しくなります。こまめな水分補給を心掛けて下さい。咳き込んで吐きそうなら固形物は控えて下さい。また部屋の乾燥に注意し、埃を立てないようにして下さい。煙、臭いをなくし窓を時々開けて新鮮な空気と入れ換えて下さい。

○対処4

 気管支喘息で通院されている方で吸入器をお持ちの方は吸入を行って下さい。30分以上あければ追加して構いません。

○救急外来受診の目安

  1. 痰がなかなか切れず全く眠れない。
  2. 胸がヒューヒューと鳴っていて呼吸が苦しく眠れない。
  3. 犬が鳴くような乾いた甲高い咳を激しくする。加えて息を吸うときに苦しそうである。

救急外来にいらっしゃって咳止めを処方されて、薬を飲んでもすぐには咳は止まりません。上記を参考に来院の判断をして下さい。

4 腹痛

4 腹痛

○対処1

 お腹を触って痛い場所を確認して下さい。また衣服を緩めお腹の締め付けを取り除いて下さい。

○対処2

 子供の腹痛原因で一番多いのは便秘です。まず排便させてみて腹痛が解消するかどうか見て下さい。

○対処3

 排便がなければ浣腸をしてみて下さい。

○対処4

 食事は吐き気に注意して温かな飲み物を少量ずつ与えて下さい。その後もしばらくなるべく消化の良いものを食べさせて下さい。

○救急外来受診の目安

  1. 上記を行っても腹痛が改善しない、痛がり方が尋常ではなく顔色も悪い。一旦改善したがしばらくしてまた痛がり出した等。
  2. お腹を押すと痛みが強く、なおかつお腹の筋肉を硬く収縮させる。あるいはももの付け根の辺りが不自然に盛り上がっていて戻らない。(ヘルニアの疑い)
  3. 便や尿に血液を疑わせる赤いものが混入している。
  4. 数日前に激しく腹部を打っている。

5 嘔吐

5 嘔吐

○対処1

 吐き気が強い時は体の右側を下にして横向きとし、吐いた物を詰まらせないようにして下さい。

○対処2

 吐いた後はむせないようにすぐふき取りロも水ですすいで下さい。また吐物の匂いが残らないように着替え、空気の入れ替えを行って下さい。

○対処3

 何か誤飲した可能性はないか確認して下さい。また便秘が続く状態なら浣腸をしてみて下さい。

○対処4

 体温、全身状態、頭痛、腹痛の有無を確認して下さい。しばらくして落ち着いて、本人が求めるようなら水分は与えて構いません。与え方は「8 水分摂取の方法(経口補水液の作り方)」を参照。

○救急外来受診の目安

  1. 高熱を伴い、意識状態がおかしい。機嫌が極端に悪い。あるいはぐったりしている。
  2. 顕著な脱水症状が見られる。…泣いても涙が出ない、目が落ちくぼんでいる、皮膚やロ唇が顕著に乾燥している、尿量が極端に少ない等。
  3. 吐いた物が血液である、あるいは黄緑色である。便に血液が混入している。
  4. ももの付け根の辺りが不自然に盛り上がっていて戻らない。数日前に頭部や腹部を打っている等。

ウイルス性腸炎に伴う嘔吐は大体1日から2日で治まります。また病院で処置される吐き気止めはほとんど効き目はなく、小さな子供には副作用が出ることもあります。上記以外であれば、対処に沿ってまず1日見て、それでも吐き気が治まらないときは、かかりつけの小児科を受診して下さい。

6 下痢

6 下痢

○対処1

 下痢の回数、便の性状(血便、粘血便、水様便、白色便等)を観察する。

○対処2

 お腹を冷やさないようにする。発熱の有無、顔色の確認、活気はあるか、皮膚や口の乾燥具合、眼の落ちくぼみはないか、泣いたとき涙は出ているか等を参考に脱水の状態をしっかり把握する。

○対処3

 失われた水分や塩分を補うために水分摂取を心掛ける。与え方は「8 水分摂取の方法(経口補水液の作り方)」を参照。本人が食事を欲しがるようなら与えても構いませんが、お粥等なるべく消化の良いものを心掛けて下さい。

○対処4

 おむつの処理などで便を扱ったら、手洗いをよく行って下さい。

○救急外来受診の目安

  1. 便に血液が混入している、あるいは黒い泥状便が出てきたとき。(ただし鉄剤を内服している場合はこの限りではない)
  2. 顕著な脱水症状が見られる。…泣いても涙が出ない、目が落ちくぼんでいる、皮膚や口唇が顕著に乾燥している、尿量が極端に少ない等。
  3. 家族等周囲の多くの人も嘔吐、下痢をし始め食中毒の可能性がある。

ウイルス性腸炎に伴う下痢は1週間程度続くこともまれではありません。上記以外であれば、翌日かかりつけの小児科を受診するようにして下さい。嘔吐を一緒に伴っているような場合も嘔吐は大抵1日で落ち着きますので、その後は対処に沿ってとにかく脱水にならないようにして下さい。

7 誤飲

 異物の種類に応じて下記のように対処してください(○する ×しない)

品目 水か牛乳を
飲ませる
吐かせる その後の処置
タバコ・灰皿の水 × すぐに病院へ
医薬品 すぐに病院へ
漂白剤・カビ取り剤・トイレ用洗剤 × すぐに病院へ
マニキュア・除光剤 × × すぐに病院へ
農薬・殺虫剤 × × すぐに病院へ
灯油・ガソリン × × すぐに病院へ
針・ヘアピン・ボタン電池等 × × すぐに病院へ
香水・ヘアトニック 病院へ
ナフタリン 牛乳は× 病院へ
芳香剤・消臭剤 病院へ
入浴剤・洗濯用洗剤・台所用洗剤  
石鹸・シャンプー・リンス  
クリーム・□紅・ファンデーション  
蚊取り線香・蚊取りマット  
インク・鉛筆・クレヨン  

8 水分摂取の方法(経口補水液の作り方)

水分摂取の方法(経口補水液の作り方)

 発熱時、あるいは嘔吐、下痢が見られるとき等水分摂取はとても大事ですが、体調の悪い子供にただ水分を取れ、と言ってもなかなか難しいかと思います。

  1. 原則は少量を回数多く飲ませること。もし吐いたとしてもティースプーンなどを使って少量ずつ根気よく与え続けてください。最初は5cc(ティースプーン1杯)程度から始めて、1分から5分おきに飲ませてみてはどうでしょう。
  2. 母乳(あるいはミルク)栄養児は母乳やミルクを同じように少量ずつ何回にも分けて与えてください。無理に水や、イオン水、経ロ補水液に変更する必要はありません。

【参考】経口補水液の作り方

 嘔吐、下痢症状が見られる時は脱水を改善するために水分はもちろん、同時に塩分や糖分の補給も重要です。お時間に余裕があればこれらが適切な割合で混ざった飲料(経ロ補水液)を右記の要領で作って与えるとより効果的かと思います。

ウイルス性腸炎に伴う下痢は1週間程度続くこともまれではありません。上記以外であれば、翌日かかりつけの小児科を受診するようにして下さい。嘔吐を一緒に伴っているような場合も嘔吐は大抵1日で落ち着きますので、その後は対処に沿ってとにかく脱水にならないようにして下さい。

こどもの救急ホームページ(日本小児科学会)」について

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こどもの救急-おかあさんのための救急&予防サイト(ONLINE-QQ)。

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