診療科・部門紹介

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中央診療部門

薬剤部

基本方針

 チーム医療の一員として、医師の考える薬物療法の効果が充分発揮できるよう、医薬品の有効性と安全性を確保するほか、従来の調剤や医薬品管理などの業務に加え病棟での薬剤管理業務、抗癌剤などの混合注射業務などに積極的に取り組んで参ります。

運営体制

 薬剤部は、現在薬剤師19名・事務員1名より構成され救急外来などに対して24時間対応しております。

業務概要

調剤業務

 当院の外来調剤における院外処方発行率は2012年度現在で85%前後です。2012年度まではがん化学療法中の患者さんやオピオイド鎮痛薬使用中の患者さんなど、高額医療対象となる患者さんは原則院内処方で対応しておりましたが、2013年度からは腫瘍センター稼動に伴い上記の患者さんにも原則院外処方で発行させていただくことになりました。

 運用変更となる患者さんへの情報提供や医師・看護師への情報の還元は腫瘍センター常駐の薬剤師が担っています。これまでの投薬窓口対応からより診療の場に近い位置で活動することにより、診察前の事前問診による症状聴取等がん診療への薬剤師業務の充実を図っています。

 注射剤は全病棟個人セット対応で、配合変化や投与ルートのチェックなども随時行なっています。この他、TPN輸液や抗がん剤は無菌室で調剤後に払い出ししています。

病棟薬剤業務

 各病棟1名の薬剤師が常駐しており、入院患者様の全ての薬剤について次の様なことを管理しています。

  1. 薬の事を正しく理解してもらうために、説明しています。
  2. 副作用や相互作用が最小限となるよう飲み合わせの確認を行ったり、早期の副作用の症状確認などを行っています。
  3. 過去に出現した副作用の情報を患者様ごとに管理しています。
  4. 薬がきちんと飲むことが出来るよう飲み方の提案などをしています。

製剤業務

 製剤とは市販されていない薬を試薬から調整して患者様に合った最適な剤形にすることをすることを言います。当院でも、注射剤、点鼻薬、吸入液、外用液剤、軟膏剤など安全で品質の良い様々な剤形の製剤が調製されています。

無菌室業務

 無菌室(清潔に保たれた部屋)において注射剤(主に中心静脈注射剤と抗癌剤)の混合を行っています。注射剤は直接体内に入るものであるため、無菌的に混合することで重篤な感染症を防ぐことが出来ます。抗癌剤においては、医療従事者が暴露されないよう安全かつ患者様には確実に投与されるよう努めています。

医薬品情報管理業務

 医師やその他の医療従事者および患者様などへの医薬品情報提供を行います。また最新の医薬品の情報収集を継続的に行っています。

TDM(薬物血中濃度測定)業務

 患者様にとって最適(安全かつ有効)な薬物量(薬の使用量や用法及び投与間隔)になるよう、検査科と協力して薬物の血液中の濃度などを測定し導きだし、医師の診療支援を行う。

医薬品管理業務

 医薬品の品質・数量管理や保安管理(お薬を必要な時にいつでも安全に使用できように準備しておく事)を行っています。

チーム医療

緩和ケアチーム(PCT)

 がん治療早期からの介入を目標に緩和支持療法チームとして2006年4月より活動を開始しています。特に薬剤師の活動としては、外来通院中からの疼痛管理指導の充実のほか、院内外の連携の構築を目標に事務局としての役割も担っています。

 院内の連携に関しては、外来指導ツールや介入フローの作成・配布、指導内容を関連職種が時系列で確認できるように院内LAN上のエクセルファイルに記録し情報共有を図っています。また、院外の保険薬局との連携に関しては、FAXや電話での直接の情報交換や、情報共有ツールの整備、退院調整会議への参加等を行なっています。

 在宅での療養を意識しながら退院に向けた薬剤調整をすることは、よりスムースな在宅移行に重要であり、化学療法の使用歴や副作用歴などを中心とした患者情報の共有は症状アセスメントに非常に有用であると考えています。今後も情報共有を密にして薬-薬連携を充実させることが、相互に信頼される患者-医療者関係を構築し、より高いレベルでの緩和医療連携に資すると期待しています。

化学療法チーム

 当院では2003年12月より薬剤師による化学療法の無菌調剤を開始していましたが、2005年8月よりがん診療運営委員会の一部会として設置され腫瘍内科が中心となり本格的に稼動しました。現在では月160件程度実施していますが、その中で薬剤師は前日に薬の投与方法や投与量などの確認を行い、当日実施が決定されると無菌的に混合調剤を行います。

 当院の化学療法の実施は医師がオーダリングから出力したレジメン票により管理されており、2009年11月よりレジメンを薬剤師が鑑査を行った後に混合調剤を行なうという運用に切り替えた結果、レジメンの不備や支持薬などの服用忘れを防止することが可能となりました。また、近年の新薬の登場で煩雑になっていたレジメンごとの制吐剤の見直しを薬剤師主導で実施しています。

 今後も抗がん剤の種類の増加や適応拡大など常に最新の治療に対応していかなければならないため、レジメン整備と他職種との連携強化を実現し、患者指導を充実していきたいと考えています。

NST(栄養サポートチーム)

 2004年のNSTの立ち上げ以降、日本静脈経腸栄養学会(JSPEN)の稼働施設認定や教育施設認定などを取得・更新し、順調に活動を行なっています。昨年からは地域連携の実現を目指し、県南NSN(栄養サポートネットワーク)を立ち上げPEG地域連携パスの作成なども行なっています。当院では2007年度にNST専門薬剤師を2名取得しましたが、1名退職し現在は1名在籍です。

 薬剤師の活動としては、回診時の評価・提言のほか、当院独自のNST活動支援システムの構築や、リンクナースポケットブックの作成、新しい知識の習得や啓発を目指した教育活動等を行ってきました。この他にも、当院の目指す地域連携の実現に関しても病棟担当薬剤師と共に積極的に活動・提案しています。現状ではTPN輸液の無菌調剤は薬剤部で行なっておりますが、輸液の処方設計までは関われていないのが課題です。

 また、摂食嚥下チームにもNST担当薬剤師が2名参加しています。

褥瘡対策チーム

 開院直後の2002年9月より褥瘡対策委員会を発足させ、褥瘡治療・管理・看護について審議する場を設けると共に、各部署の代表からなる褥瘡対策チームも立ち上げ、現場における褥瘡対策の具体的対応について討議検討・実践する場として活動を行っています。

 褥瘡対策チームへは薬剤師2名が所属し、褥瘡対策マニュアルや、褥瘡の状態に応じた薬剤の選択一覧表の作成を通して採用薬剤・採用被覆剤の紹介を行っています。また、褥瘡対策チームの回診に同行し、褥瘡発生している事例の栄養状態を把握し主治医への報告やNSTへの介入依頼を行っています。

ICT(感染対策チーム)

 開院直後の2002年9月より褥瘡対策委員会を発足させ、褥瘡治療・管理・看護について審議する場を設けると共に、各部署の代表からなる褥瘡対策チームも立ち上げ、現場における褥瘡対策の具体的対応について討議検討・実践する場として活動を行っています。

 褥瘡対策チームへは薬剤師2名が所属し、褥瘡対策マニュアルや、褥瘡の状態に応じた薬剤の選択一覧表の作成を通して採用薬剤・採用被覆剤の紹介を行っています。また、褥瘡対策チームの回診に同行し、褥瘡発生している事例の栄養状態を把握し主治医への報告やNSTへの介入依頼を行っています。

ICT(感染対策チーム)

 開院当初から活動を継続している院内感染防止対策委員会の下部組織であるICTでは、VAP(人工呼吸器関連肺炎)、BSI(血流感染)等のサーベイランス、職員向けの勉強会の企画立案、病棟の清潔環境のチェック等、多職種が連携して感染対策に関する活動を行なっています。薬剤部としては特に、抗菌薬の使用状況を集計し、現在の動向について報告を行なっています。

 近年、インフルエンザの流行や、多剤耐性菌による院内感染が全国的にも深刻な問題となっています。チームとして迅速に対応できるよう、活動に取り組んで行きたいと考えています。

その他の業務

 教育(薬剤師の卒後教育、薬学生の卒前教育)や研究(各種学会活動)の実施を行っています。当院は、日本医療薬学会研修認定施設です。

発表等

○論文

Sato S, Zamami Y, Imai T, Tanaka S, Koyama T, Niimura T, Chuma M, Koga T, Takechi K, Kurata Y, Kondo Y, Izawa-Ishizawa Y, Sendo T, Nakura H, Ishizawa K.
Meta-analysis of the efficacies of amiodarone and nifekalant in shock-resistant ventricular fibrillation and pulseless ventricular tachycardia.
[Sci Rep. 2017 Oct 4;7(1):12683. doi: 10.1038/s41598-017-13073-0.]

○全国学会発表

髙橋和弘、山寺文博、武藤健史、小原竜、田中敏、佐藤俊、杉山克郎
当院緩和ケア病棟におけるアセリオ静注液及びロピオン静注の混合調剤による投与と使用実態
[第11回日本緩和医療薬学会年会(札幌)2017.6.2-4]
田中敏、我妻雄太、村上久美、最首俊夫
救命救急センターを擁する急性期病院における薬剤師の医療安全対策
[第27回日本医療薬学会年会(千葉)2017.11.3-5]
和久津稔、黒田和、村上絢美、佐々木海、根本詩織、田中敏
地方急性期病院における医薬品情報提供業務(1)~院内電子メールによる情報提供は職員に伝達されているか~
[第27回日本医療薬学会年会(千葉)2017.11.3-5]

○地方学会・研究会発表

小原竜
 
[日本病院薬剤師会東北ブロック第7回学術大会(弘前)2017.6.10-11]

薬剤部 過去の業績

【2016(平成28)年度】

○全国学会発表

田中敏、佐藤益男
地方急性期病院における持参薬の廃棄(2)
[第26回日本医療薬学会年会(京都)2016.9.17-19]
武藤健史、半沢秀樹、山寺文博、小原竜、和久津稔、斉木敦子、大槻知弘、阿部和美、有働まり恵、倉繁正勝、我妻雄太、下道麻夏、田中敏、杉山克郎
当院におけるB型肝炎再活性化スクリーニングに関する薬剤師介入の影響
[第26回日本医療薬学会年会(京都)2016.9.17-19]
和久津稔、沖田喜幸、田中敏
ソホスブビルとリバビリンの2剤併用療法に伴う有害事象の実態調査
[第26回日本医療薬学会年会(京都)2016.9.17-19]
佐藤志帆、今井徹、田中敏、座間味義人、名倉弘哲
電気的除細動抵抗性心室細動、無脈性心室頻拍に対するニフェカラントの有効性評価メタ解析~アミオダロンとの効果比較~
[日本薬学会第137年会(仙台)2017.3.24-27]

【2015(平成27)年度】

○全国学会発表

武藤健史、半沢秀樹、山寺文博、小原竜、田中敏、佐藤益男、杉山克郎
化学療法患者のB型肝炎再活性化スクリーニングに対する薬剤師介入の影響
[第54回全国自治体病院学会(函館)2015.10.18-19]
田中敏、佐藤益男
地方急性期病院における持参薬情報管理
[第25回日本医療薬学会年会(横浜)2015.11.21-23]
有働まり恵、山寺文博、熊坂勇宏、半沢秀樹、田中敏、佐藤益男、佐藤俊、二井谷友公
当院における簡易懸濁法に関連する処方動向調査
[第31回日本静脈経腸栄養学会学術集会(福岡)2016.2.26-27]
田中敏、佐藤益男
地方急性期病院における持参薬の廃棄
[日本薬学会第136年会(横浜)2016.3.26-29]

【2014(平成26)年度】

○学会発表

阿部和美、田中敏、佐藤益男
病棟薬剤師による適正薬物療法へのアプローチ J-RACTおよびRCSによる自己内服管理の可能性
[日本医療マネジメント学会第13回東北連合会・第8回宮城支部学術集会(仙台)2014.10.18]
山寺文博、小原竜、武藤健史、半沢秀樹、田中敏、佐藤益男、杉山克郎
地域自治体病院における薬薬連携の実践~がん治療に関わる情報共有の充実を目指して~
[第53回全国自治体病院(宮崎)2014.10.30]
和久津稔、田中敏、佐藤益男
当院における院外処方せんの疑義照会に対する取り組み
[第145回宮城県病院薬剤師会学術研究発表会(仙台)2015.3.8]
田中敏、佐藤益男
地方自治体病院における持参薬の実態調査
[日本薬学会第135年会(神戸)2015.3.25]

【2013(平成25)年度】

○学会発表

和久津稔、田中敏、佐藤益男
携帯型持続注入器の違いが与えた影響
[第23回日本医療薬学会年会(仙台)2013.9.21]
田中敏、佐藤益男
みやぎ県南中核病院における持参薬管理と医療安全管理
[日本薬学会第134年会(熊本)2014.3.27]

○講演

阿部和美
当院における薬剤師による自己注射指導について
[南東北看護師RA医療フォーラム(仙台)2013.5.25]
山寺文博
院内外の連携向上を目指した当院における活動
[第1回かんわ薬剤師ネットワークみやぎ(仙台)2013.7.6]
田中敏
無菌調製(講義および実技指導)
[宮城県薬剤師会「在宅医療に関する研修会」(角田)2013.9.28, 10.5, 10.26, 11.2]
田中敏
がん治療における薬剤師が医療者と認知してもらうために
[第1回薬-薬-医連携によるがん治療セミナー(大河原)2013.10.30]
山寺文博
緩和薬物療法の基礎と実践
[第2回薬-薬-医連携によるがん治療セミナー(大河原)2013.11.27]
小原竜
薬剤師のがん化学療法へのアプローチ ~消化器レジメンを中心に~
[第4回薬-薬-医連携によるがん治療セミナー(大河原)2014.1.22]
田中敏
がん薬物療法の支持療法全般
[第5回薬-薬-医連携によるがん治療セミナー(大河原)2014.2.26]
倉繁正勝
病棟薬剤師のがん化学療法への関わり
[第5回薬-薬-医連携によるがん治療セミナー(大河原)2014.2.26]